第2章 生みの苦しみ 61〜77ページを読んで

今回は第2章 「生みの苦しみ 」の61〜77ページを読みました。

 

 ここでは、資金調達の過程や超音波の解説、中西氏の中学時代からの親友・正森良輔とのコンタクトについてが綴られています。

 

 まず、中西氏は資金集めにとりかかります。ベンチャーキャピタルインターン時代にお世話になったミッチさんに相談するもののプロトタイプがなければ、投資できないと言われてしまう。プロトタイプ製作のための資金、6万ドル、600万円が目標額となりました。大学時代に知り合った小林という人に声をかけて、100万円を投資せてもらうなど、他にも2人からの投資を集めることができたが、目標額には届かず。

 

  そんななか、アメリカでビジネスをするためには「E-2ビザ」と呼ばれる投資家用のビザを取得するか、グリーンカード(永住権)を得られる年一回の抽選に応募し当たりを引かなければならなかったのだが、この抽選の当選確率は1%。しかし、中西氏は初めての応募で抽選に当たってしまったのです。本人も本当に運がいいと語っていました。

 

 中西氏は文系であり、自分1人では前に進まないことに気付き、中学時代からの親友・正森良輔を思い出します。正森は、青年海外協力隊として派遣され、その後はイギリスに留学しており、それ以前は光学機器メーカーのオリンパスで働いており、しかも超音波に関わりの深い、内視鏡の開発に携わっていたのです。コンタクトをとってみると、中西氏1人では集めることのできない情報を簡単に整理して提示してくれ、正森は中西氏の開発に興味があった様子でした。

 

 今回読んだ部分で印象に残ったことは、中西氏はとても運がいいということです。たった1%の当選確率のグリーンカードを1回目の抽選で当てたり、中学時代の親友が、探し求めていた理系の人間で、しかも超音波に携わる仕事をしていたりなど、普通では考えられないほどコトがうまいように進んでいきました。起業家はこのように、運も味方にしてしまうような人なのかなと思いました。